「ジャスパー(碧玉へきぎょく)」は「水晶(石英)」という鉱物グループに属する鉱物です。その特徴は不純物を20%以上含んでいるため透明度が低く、様々な色合いや模様を持っています。その表面を研磨すると、まるで絵画のようなビジュアルに見えるものもあるくらい美しいものです。また、その石に含まれる成分によって模様だけでなく色合いも異なってくるため、私たちに様々な表情を見せてくれます。この「ジャスパー」の中でも、その色合いが特に赤色のものは「レッドジャスパー」という名前がついています。この赤茶色は、含まれている「酸化鉄」の影響によって発色しているとされています。古代より「聖なる石」として、様々な地域の民族に崇められてきた鉱物です。儀式の時はもちろん、火打石や庭石にも使われ、人類の生活とのかかわりが非常に深い石でもあります。中世ヨーロッパでは難聴治療に用いられたこともあり、実際にこの方法を現代のドイツ人医師が試してみたところ、その治療に非常に効果があったと言い伝えられています。