スギライトは日本人が発見し、新鉱物として世界的に認知された天然石です。九州大学地質学科岩石学部教授である「杉健一」の名前から、「スギライト」と名付けられました。和名は「杉石」です。スギライトは1944年愛媛県の岩城島で岩石学者である杉健一や、久綱政典らにより発見されましたが、当時は成分などがはっきりと断定できなかったため未解決鉱物とされ、「岩城石」と呼ばれていました。その後、若くして肺を患い亡くなった杉健一氏の愛弟子が未解決鉱物の分析に成功し、1977年に新鉱物として認定されました。岩石研究に尽力してきた恩師の名前に因んで「杉石」と命名しました。